2019.07.26あかちゃんのこと

離乳食のすすめ方『5~6カ月頃』

離乳食は、口腔機能の発達に合わせてすすめることが大切です。

(NHKエデュケショーショナル すくこむ参照)

 

厚生労働省から出されている

授乳・離乳の支援ガイド
2019 年3月「授乳・離乳の支援ガイド」改定に関する研究会

を参考に見ていきましょう。

《離乳初期(生後5か月~6か月頃)》

・離乳食を飲み込むこと、その舌ざわりや味に慣れることが主目的
・離乳食は1日1回
・母乳又は育児用ミルクは、授乳のリズムに沿って子どもの欲するままに・・
・食べ方は、口唇を閉じて、捕食や嚥下ができるようになり、
 口に入ったものを舌で前から後ろへ送り込むことができる

<お口の状況>

歯:乳歯は0本(早い場合は下顎の前歯の出ることも)
舌:前後運動のみ
唇の動き:唇を閉じることができる 口角は動かない

 

<「反射による哺乳」から「能動的な食べ物の取り込み」へ>

①スプーンを近づけると口を開く
②スプーンから上下の唇で取り込む(捕食機能)「あむ!」
③口を閉じて飲み込む(成人嚥下)「ゴックン」

つまり、「唇を閉じる」「舌の前後運動で食べ物を喉のどに送り込む」
「飲み込む」という嚥下運動の基本を育てる大切な時期です。

始めは、哺乳と同じように口を開けたまま舌を前後に動かして
飲み込もうとするので、口から食べ物がこぼれますが
だんだん舌を出さず、下唇を巻き込むように口を閉じ飲み込む動きが増えて
唇をしっかり閉じてゴックンと飲み込むことが出来るようになります。

<食べさせ方のポイント>

調理形態の目安:なめらかにすりつぶした状態(ポタージュ)
スプーンの形と食べさせ方

①スプーンの皿が小さくて平たいもの(赤ちゃんが唇で食材を取り込みやすい)
 ※大きいスプーンに山盛りに入れない
②下唇にスプーンを当てて、上唇で食べ物を取り込んのを待つ
 スプーンのお皿の底が舌の上、スプーンの付け根が下唇に乗るように。
  (唇はセンサーの役割をしています)
③口を閉じたら真っ直ぐ水平に、そっと引き抜く
 ※食べ物がこぼれないようにスプーンを口の奥に突っ込んで
  上唇にこすりつけるようにして引き抜くのはNG。
  自分で唇を使って取り込む経験が出来ないままになります。

姿勢

この時期、まだお坐りは安定していません。
お尻で支えて、重力に逆らって体軸を真っ直ぐに保つことが難しい時期です。
身体が安定して、目や口が使いやすいように工夫しましょう。

・抱っこ:赤ちゃんの膝下にタオルロール(横置き)を入れてお尻を安定させる
・ベビーラック:赤ちゃんの膝下、身体の両サイドをタオルロール(縦置き)で支える

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