2017.07.10あかちゃんのこと
赤ちゃんの発達 ~その2~
赤ちゃんの発達の続きです。
前回は、頭部から下部の順番がテーマでしたが
ほかにも、赤ちゃんの発達には順序性があります。
①頭部から下部へ。
②中枢から末梢へ。
③全体から部分へ。
④両側から片側へ。
⑤粗大から微細へ。
粗大運動とは、全身を使った移動や平衡を保持する運動で
進化の過程をたどり、最終的には自立歩行を目指します。
生後1か月過ぎ…うつ伏せで顔を上げることができるようになります。
生後3~4か月…首が据わります。
(立位姿勢を獲得する第一歩・・・)
生後5~7か月…寝返りができるようになります。
(自分の意思で身体を動かせるように・・・)
生後7~8か月…おすわりができるようになります。
生後8~9か月…ハイハイができるようになります。
生後10か月頃…ひとり立ちや伝い歩きができるようになります。
生後12か月頃…ひとり歩きをすことができるようになります。
(個人差が大きい)
生後18か月頃…しっかりと歩いたり、走れるようになります。
微細運動とは腕と手指を使った運動です。
生後2~3か月…ハンドリガード(手をみつめる)
生後5か月…リーチング、両手掴み、もちかえ
生後10か月…小さいものをつかめるようになります。
手を離してものを落とすことができるようになります。
生後12か月頃…スプーンなどの生活道具を使うことができるようになります。
運動発達は、認知の発達や好奇心などと関係しています。
代表的なものがリーチング(手伸ばし行動)です。
自分の手を伸ばして身体のそばにあるものをつかむ行動で、
生後5か月頃からみられます。
自分の意思で、周りと関わることができるようになったことを示します。
早すぎるお座り(座らせ)は
「はいはい」をする機会を逃しやすくなりますが
うつぶせの苦手な子も
「はいはい」が遅れがちになります。
うつぶせの姿勢では、両手で上半身をささえることで、
腕だけでなく、腹筋や背筋などの筋力がつきます。
両手をつく機会が少ないいと
上体をささえる力がつかないため
ハイハイの姿勢もなれないことが多いのです。
あまりハイハイせずに歩いた子は、
転んだ時とっさに両手が出なかったり
出しても、手が開かなかったり
腕の力が弱いためからだをささえられず
結果、ケガも多くなる傾向にあります。
また、あおむけが多いと、
手を握った状態が続いてしまいます。
手の開きが遅れがちになると
物の「つかみ放し」がコントロールできずに
手の細かい動作の獲得が遅れるなどの
困りごとにもつながりやすくなります。
好奇心は、赤ちゃんの発達の原動力です。
探索行動によって、赤ちゃんの知的発達も進みます。
自分のからだを
自分の思うようにコントロールできれば
行きたいところに行って
欲しいものを手に取ることができます。
飛び級をしないで
ステップを踏んだ運動発達ができるように