2017.10.13ゆる日記

シマウマに縞模様があるわけ ~その2~

天敵から身を守るカモフラージュ説

からだ冷却説

どちらも、合理的な仮説ではないとすると

シマウマの縞模様には

結局、どんな効果があるのでしょう?

 

現在、最有力なのは

「縞模様は寄生性のハエの危害を防ぐためにある」

という寄生昆虫防御説だそうです。

 

シマウマは

サバンナで、最も毛が短い動物のひとつです。

背中の部分で比較すると

シマウマ 2mm

トムソンガゼル 8mm

ライオン 2cm

キリン 2.5cm

チーター 6cm

ですって。

シマウマは暑さ対策として

毛を短くする方向に進化したのですね。

 

さて、アフリカには

「ツェツェバエ」という

生きた動物の血を吸う吸血昆虫がいます。

刺されると鋭い痛みがあり

伝染病を媒介したり、大量の血を吸われると

死に至ることもあるので

サバンナに住む多くの動物にとって、やっかいな敵です。

 

毛の短いシマウマは

サバンナの動物の中でも

特に血を吸われやすいはずですが

研究チームの調査によると

ツェツェバエの体内から、シマウマの血液は

ほとんど検出されていなかったというのです。

 

考えられる理由が

ツェツェバエを含む吸血性のハエが

縞模様を嫌うから。

 

ここで実験です。

ツェツェバエは「青い色」を好みます。

100mくらい離れていても

「青い色」に反応し引き寄せられる性質を利用して

トラップを仕掛けると、ツェツェバエが捕獲できます。

 

縞模様の効果を比較するために

設置条件を均等にして

黒色

茶色

サバンナシマウマ柄

グレビーシマウマ柄

の4つの、シマウマ等身大のパネルを

それぞれ、トラップの横に置きます。

 

トラップそのものには、

ツェツェバエを引き付ける効果があります。

ところが、縞模様の隣に仕掛けたトラップには

明らかに、少ない数のツェツェバエしか入りませんでした。

とくに、縞の数が多いグレビーシマウマ柄の方が

虫よけ効果が高いこともわかりました。

 

グレビーシマウマの暮らす地域はとても暑く

昔からがツェツェバエが特に多い土地柄です。

ツェツェバエ対抗するために

縞の数を増やす方向で進化したと考えられるようです。

暑さ対策で、毛を短くしたために

吸血バエの攻撃を受けやすかったはずのシマウマ。

縞のバリアで身を守ったのですね。

 

ただし、ツェツェバエが

なぜ白黒の縞模様を嫌うのかは

まだわかっていなくて

これからの研究課題だそうで・・・。

 

世の中には、まだまだ

わからないことが多いようです。

 

つまるところ、ほとんど、知らないことだらけで

死んでいくんだな~私

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