2018.01.11ゆる日記
幸福破壊作業
最近、心に響いた渡辺哲雄さんのコラムです。
幸福破壊作業
たとえば、出かけるのならついでに
手紙をポストに入れてくれないかと頼まれたら
「ええっ?ポストったって回り道なのよ」
と答える前に考えてみなければなりません。
その依頼は断れますか?
断るつもりなら
「ごめん、急ぐからポストには寄れないわ。
悪いけど自分で入れてね」
きちんと誠意を持って断るべきだと思います。
「もうっ、いいように使うんだから!」
たらたら不満を言いながらも
結局承諾するのであれば、初めから
「いいわよ、任せてちょうだい!」
とびきりの笑顔で気持ちよく引き受けたらどうでしょう。
「ありがとう、助かるよ」
感謝する側とされる側との間に
ちょっとした幸福が生まれます。
たとえば、まだ美容院終わらないから
夕飯適当に済ませてねと連絡を受けたら
「ええっ?適当たって冷蔵庫、何もないぞ」
と答える前に考えてみなければなりません。
髪なんか途中でも帰って来いと言えますか?
言えないのなら明るい声で
「子供じゃないんだから、おれの飯なんか心配するな。
綺麗になるの楽しみだね」
と返事をしたらどうでしょう。
「あまり食べないで待っててね。
お寿司でも買って帰るから一緒に食べましょう」
待たせる側と待つ側との間に
ほのぼのとした幸福が生まれます。
ビデオぐらい自分で予約して行けばいいのに…。
そうでなくても狭いのに、座椅子なんか買っちゃって…。
これ以上、本が増えたらどうするの…。
カネがないないって言いながらお前、温泉行くのか?
否定的な会話は幸福を破壊します。
そして、日常的に繰り返されるこの種の会話は、
ボディブローのように
じわっじわっとお互いの心を蝕んで行きます。
せっかくの行為も、否定的な言葉を添えたのでは
汚れた器に盛られた料理と同じです。
その実、自分の日常を点検すると
何と愚かな幸福破壊作業の連続であるかを思い知らされて
改めて愕然とするのです。
言葉って、本当に大切ですね。
特に、お互いの距離が近い、家族の間では。
反省しきりです。