2019.04.01あかちゃんのこと

離乳食を食べない理由を考えよう~その3~

今日は4月1日。

新しい元号が「令和」に決まったと、大きく報道されていました。

日本人が長い歴史の中で培ってきた長所を見失うことなく

希望の持てる寛容な未来を、子どもたちに繋いでいきたいですね。

 

さて、私はというと、思い出せないくらい久しぶりに38度台の熱を出し

「まさか季節外れのインフルエンザか?」と検査に行ったら陰性。

ママや赤ちゃんに影響がなくて、ホッと一安心したことでした。

そんなこんなで、ブログ更新が遅れてしまいましたが

前回に引き続き

「舌が正しい位置にない場合、どんな困りごとが起こるのか」

「どうすれば、舌を正しい位置に置くことが出来るのか」

について、みていきましょう。

 

皆さん、「あっかんべー」をした時に見える

ペラペラした部分だけが「舌」というイメージを持っていませんか?

実は「舌」って、思っているよりずっと大きいんです。

舌は、主にふたつの筋からできています。

舌の形を変える筋群➡内舌筋と、舌を前後左右に動かす筋群➡外舌筋。

舌根の外舌筋は骨につながっていますが、先端はどこにもつながっていないので

舌自体の形を変えたり、動かしたりすることができます。

①咀嚼(そしゃく)
②嚥下(えんげ)
③発声
④味覚や知覚を感じる受容器
⑤胃に入る食べ物を選別する
⑥咀嚼の時には唾液を分泌するのを助ける
⑦食べ物に消化液を混ぜ合わせ飲み込みやすい形にする

など、舌にはたくさんの働きがあります。

 

その「舌」が正しい位置にない「低位舌」の困りごとは・・・。

<口呼吸>

鼻はエアフィルターの役目をしています。
鼻を通ることによって浄化・加湿・温度調整される空気が
口呼吸では、そのまま直通で体内に取り込まれます。
するとアデノイドが炎症を起こしやすくなり肥大が進行します。

アデノイド肥大は、いびき、無呼吸症候群、中耳炎などの原因になります。

赤ちゃんの場合、口呼吸を続けていることで
胸のゼロゼロ、夜泣き、浅い眠り、機嫌の悪さなど
いろいろな困りごとにつながることもあるのです。

 

<歯並び>

口呼吸をしていると、いつも口が開いたままの状態になります。
すると、顎と顔の筋肉が正しく前方へと発達しません。
歯は、舌と頬の筋肉のバランスが取れたところに並びます。
特に舌の力の影響が一番大きいと言われています。

上下の顎は、生後~6~8カ月の間に著しく成長します。
上下の歯がぴったりと噛み合うためには
上下の顎の骨は、縦にも横にもバランスよく成長していかなくてはなりません。
全体的に丸みのあるU字形で、永久歯がきれいに並ぶ大きさがあることが大切です。

舌の位置が悪い、よく噛まない、指しゃぶり、といった場合に
上あごの形は、U字型ではなくV字型になってしまいます。
V字型の顎は、左右の幅が狭く上の歯が生えるための十分なスペースが確保されず、
下顎は下方奥へと押し込まれて顔の形成にも影響を及ぼします。

ちなみに、小顔がもてはやされる時代ですが
「顎の骨が発達しすぎるとエラが張って顔が大きくなるんじゃないか」
なんて心配はしなくていいようですよ。
歯の土台となっているのは歯槽骨という骨で
しっかり噛むと歯槽骨は発育しますが
下顎角、いわゆるエラが張ってくることはないとのことです。

<唇と頬>

唇と頬の力も歯と顎の位置に大きく影響します。
唇や頬の筋肉が上手く働かないと、唇を閉じることが難しくなり
飲み込む動作にも影響が出ます。

 

昔の人は子どもに対して

「口を閉じなさい」「背筋を伸ばして座りなさい」

と厳しく言い聞かせ、実践させていました。

姿勢を正しく保つことは、すべてにつながっていきます。

口呼吸をさせないような姿勢を身に着けるには

生後すぐから、反り返りの姿勢を取らせないことが大切です。

背骨の正しいS字状彎曲を育てていくために必要な

「まるまる抱っこ」「まるまるねんね」は

食べるという生命維持にも欠かせないお世話の方法です。

 

次回は

「哺乳、乳児嚥下をしっかり行うことが離乳食へのトレーニング」

ことについて見ていきましょう。

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