2017.04.30おかあさんのこと

ヒトの進化

ヒトは進化の過程で、直立2足歩行を手に入れました。

直立2足歩行が可能になることで

”手”を移動に使わなくてもよくなって

たくさんのものを持ち運べるようになり

いっぱい手を使い、道具を使い、結果として脳が発達しました。

頭が胴体の真上に位置することで

からだに占める割合が大きくて重い頭を、支えることができます。

 

でも、重い頭部が高い位置にあるので、

後ろに倒れると、後頭部を打つ危険があります。

それに、骨格で覆われていない、喉や腹部など

動物にとっての弱点を、さらけだす姿勢となっています。

 

そのうえ、立位で、重力の負荷を受けるので

痔、腰痛、胃下垂などに悩まされることになりました。

膝の負担も大きく、脚のむくみも、ヒトならでは。

 

そんな数々のデメリットがありながら、

私たちが獲得した直立2足歩行。

そのからだの仕組みを維持するためには

重力に負けない筋力が欠かせません。

たとえば、重力に対して、内臓を保持するためには

骨盤底筋がしっかりしていなくてはいけません。

 

ところが、筋力の少ない女性が妊娠すると

重力に負けて、内臓や子宮が骨盤の中に落っこちていってしまいます。

なにしろ、からだを支える筋力や靭帯が弱いのですから

良い姿勢を保つことも難しいので

背中が丸まり、腰は落ち

まるで、お年寄りのような姿勢になりますね。

すると、どうなるかというと

肋骨で、ますます内臓や子宮を押し下げ

結果、「おなかが張り」やすくなります。

病院に行ったら

「子宮頸管が短くなっていますよ」

「安静にしましょう」

って、指示がでるかもしれませんね。

 

自宅安静にせよ、入院にせよ

安静にしていると、暇なもんで、

ずーっとスマホをさわりますね、きっと。

 

小さな画面を見るために、目を近づけて

頭は前に突き出して、うつむき姿勢で操作。

(👆まあ、妊婦さんに限った問題じゃないのですが

ついでに、顎が上がったりもします。

首こり肩こり、がちがち一直線。

そのうち、肩が前に出て内側に傾く「巻き肩」になり

今度は、胸を圧迫して、呼吸が浅くなります。

赤ちゃん、十分酸素もらえないよ~。

 

もちろん、じっとしていると、筋肉もどんどん落ちていきます。

厚生労働省によると、

安静臥床(安静に寝ている状態のこと)による筋力低下について

「1週間寝たきりの場合・・・筋力が20%低下」

という調査結果がでているそうです。

全身の血流が悪くなることで、冷えも悪化!

ロクなことはありません。

「切迫早産」➡「安静」➡「筋力低下」➡「体力不足」➡「あちこち不調」

無事、出産にこぎつけても、そのあとの、育児が大変💦

 

内臓と子宮をあるべき位置に戻し”あげ”て

落っこちて来ないように”ささえ”る

仕組み維持が衰えないように”ととのえ”る

「骨盤ケア三原則」

”あげる” ”さささえる” ”ととのえる”

とっても、大切だな~ってわかりますね。

 

日頃の姿勢を見直して(👈ここ重要)

セルフ体操で、筋力と柔軟に動けるからだをキープする。

切迫早産の予防だけでなく

セルフ体操は「安産」のためにも、役立つアイテムです。

陣痛がきても、じっとしてたらお産は進みません。

切迫症状がなくても

「おかあさん」と「あかちゃん」のために

骨盤ケアしましょうね。

 

前回のブログで

「次は、セルフケアの体操のやりかたをお伝えします」

と書きましたが、たどり着けませんでした(^_^;)

次は、必ず。

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