2019.05.13研修会のはなし
出産で死ぬなんて・・・
午後から、産後デイケアをご予約下さっていたママ。
「予防接種後の発熱がある」と、ご連絡がありました。
予防接種後の、熱が出る、腫れる、機嫌が悪いなどの副反応は
ほとんどが1~3日で治まるとされていますが
今日は大事をとって、予約はキャンセルして頂きました。
ぽっかり空いた時間。
日曜日に用事が続き、先延ばしにしていた駐車場の草刈りをすることに。
でも、なぜか草刈り機がご機嫌斜め(-_-;)
結局、鎌で手作業したのですが、途中で力尽きました
さて、5月12日(日)は、和歌山県助産師会総会に参加。
「母体急変時の初期対応と新生児蘇生法の実際」
というテーマで、研修も企画されていました。
講師は、日赤和歌山医療センターの南出幸美助産師。
日本母体救命システム普及協議会(J-CIMELS)インストラクター
新生児蘇生法普及児事業(NCPR)インストラクター
周生期医療支援機構(ALSO)プロバイダーコース終了
上記の資格を持っていらっしゃる、アドバンス助産師さんです。
周産期救急のシミュレーション研修には
PCキューブという協議会もあるとの事でした。
(知らない間に、いろんな研修が出来ていて、情報不足を痛感)
南出さんは、いくつも、インストラクター資格を取得されていますが
「人に教えるという事」が
学習を身に着ける最もよい方法だから・・とおっしゃっていました。
周産期に携わるスタッフは、だいたい新生児蘇生コースを受講しています。
私も新生児蘇生法「専門」コース(Aコース)の認定を受けています。
更新は3年ごととなっていて、
認定継続するには、その都度、試験に合格しなくてはなりません。
以前、成人の心停止に対する救命処置コースも受講したのですが
こちらは、もう10年以上昔の話。
病院で勤務している時は、ドクターも他のナースもいるので心強いですが
もし、何の設備もないその辺で、心停止の方に遭遇したとしたら
恥ずかしながら、堂々と「医療従事者」を名乗る自信がないレベルです(-_-;)
総合病院の周産期病棟に勤務した28年の間に
寿命が縮むような恐ろしい修羅場は何度もありましたが
ありがたいことに「母体死亡」は経験したことがありません。
2018年2月にユニセフ(国連児童基金)が発表した報告書でも
日本は「赤ちゃんがもっとも安全に生まれる国」であることがわかります。
でも、そんな日本でも、2017年は44人の母体死亡が報告されています。
諸外国に比べれば、ずいぶん少ない数ではありますが
決して「ゼロ」にはならないのです。
どれだけ、国・自治体・医療機関が一丸となって取り組んでも
妊娠出産が、母体・胎児双方にとって
命がけの大事業であることに変わりはありません。
「母子とも元気」ということは、本当に「有り難い」ことです。
救命コースでは「シミュレーション」が重視されます。
もちろん知識は必要ですが、パニックになりやすい実際の場面で
冷静に、必要な行動をとるには、日頃の訓練が必要です。
これは、災害に対する準備と同じですね。
研修を受けて、改めて学習と訓練の大切さを認識しました。
プリンセスプリンセスの「ダイアモンド」という曲が
胸骨圧迫(心臓マッサージ)のリズムにピッタリということで
Diamonds 心肺蘇生バージョン
なるものを教えて頂きました。
とても、わかりやすかったです(*^-^*)
医療従事者は、勉強を怠らないように努力する。
そして、これから出産される方々も、妊娠出産を甘く見ないで
どうぞ、危機感を持って
ご自分の体と向かい合って、セルフケアして下さい。
ふたつの命を守っていくのですから。
「自分だけは大丈夫だろう」って
自分にとって都合の悪い情報を無視したり
過小評価したりしてしまわないように・・・。
私も、気をつけよう。