2018.02.24研修会のはなし
最新不妊治療と第2子不妊❹
「一人目は妊娠・出産できたのに
二人目をなかなか妊娠できない」
という、第二子不妊。
二人目不妊に悩むカップルの割合は
確実に増えていると言われています。
では、その理由は何なのでしょうか?
一人目の分娩の影響
妊娠や出産時のトラブルが原因で
子宮・卵巣・卵管などに問題が起き
妊娠しづらい体になることがあります。
また、授乳期間が長過ぎると
妊娠しづらくなってしまうことも考えられます。
加齢に伴うもの
晩婚・晩産化が進んでいる日本。
30代前半で1人目を自然妊娠できたとしても
一般的に35歳をすぎると女性の妊娠率はガクンと低下します。
もちろん、男性も加齢に伴い精子の運動率は下がります。
一人目を妊娠したタイミングが遅くなると
二人目不妊になる確率は上がります。
当然、年齢を重ねると、病気のリスクも高くなるので
女性は、子宮筋腫や卵巣嚢腫
男性は、前立腺系の病気を発症する危険も高まります。
第一子の子育てで疲労困憊
育児は24時間営業。
生まれて1年ほどは、あっという間に、一日が過ぎていきます。
睡眠不足や、満足に食事も摂れないことも、日常茶飯事。
ようやく、2〜3歳になったら、自我が発達して
言うことを聞いてくれなかったり、ワガママに手を焼いたり。
職場に復帰した場合は、育児と仕事との両立が求められます。
時間的にも、体力的にも、いっぱいいっぱいですし
このような育児や仕事のストレスが
ホルモンバランスの乱れの原因になることもあります。
出産後2年以内に夫婦(特に女性側)の愛情が急速に冷え込むというもので
産後の妻のホルモンバランスの乱れや
夫の育児や家事への関わり方に
妻が大きな不満を持つことが引き金になると考えられています。
「赤ちゃんが生まれたらみんな幸せ」というイメージが強いですが
産後2年間が最も離婚率が高い時期でもあります。
平成23年度に厚生労働省が行った調査によると
全体(死別を除く)の約3割が
子どもが0〜2歳(つまり「産後2年以内」)に離婚を決意。
子どもが3~5歳の時に離婚した家庭を含めると
全体の半数を超えていたそうです。
第一子を不妊治療で授かった場合は
早めに対策を考えることも多いでしょうが
そのうち妊娠できると思っているうちに
いろいろな原因が重なって
「気がつけば第二子不妊」
ということも少なくありません。
2015年の国勢調査の結果
50歳まで一度も結婚をしたことがない人の割合を示す「生涯未婚率」が
男性で23.37%、女性で14.06%にのぼったことがわかったそうです。
男性のおよそ4人に1人、女性のおよそ7人に1人が生涯未婚ということ。
う~ん
妊娠までも問題山積。
産んだら産んだで問題山積。
少子超高齢化の日本。
いろいろ問題多すぎて、呆然としてしまいますね。
ところで、宇都宮先生は
がん生殖医療の活動もされているそうです。
いろいろ考えさせられます。