2018.05.22ゆる日記

記者会見をみて感じたこと

日々、多くのニュースが流れます。

さまざまな出来事について

好き勝手な憶測や、誹謗中傷が

どんどん、どんどん、コメント欄に溢れます。

 

何の関係もない

置かれていた状況も

前後のくわしい事情も知らない

安全地帯にいる無数の人々から

無遠慮に、無責任に、まき散らされる夥しい言葉。

濁流のように襲いかかってくる感情。

それらに晒される怖さ。

 

アメリカンフットボールの

日本大学と関西学院大学による定期戦で

関学大選手に悪質なタックルをしてけがをさせた問題で

反則行為をした日大選手の記者会見を見ました。

 

罪を犯した人を、責めるのは簡単だけれど

不完全な私たちは

いつもいつも正しい選択ができるわけではありません。

 

たとえば、交通事故を起こして人をはねたとしたら・・・。

私は、そんな想像をして怖ろしくなります。

そんなつもりはなくても

突然、自分が加害者になってしまうかもしれない。

そして、もしそれが

誰も見ていない土砂降りの真っ暗な夜道で起こったとしたら・・・。

ほんの短い間に、様々な気持ちが交錯して

つい魔がさして、その場から逃げてしまうかもしれない。

 

はねたのは不幸な事故だったけれど

逃げるのは自分の意志。

でも、そんな弱さは、誰にでもあり

誰もが、罪を犯す危うさを持っています。

 

そしてまた

言い訳をしたくなるのが人の常。

自分の罪を認めるということ

自分の犯した過ちから逃げずに向き合うことは

誰にでも出来るわけではありません。

 

日大選手が実名で会見を開いて、誠意を持って謝罪をしたのは

加害者ではあるけれど、とても立派だったと思います。

未来のある二十歳の青年。

彼は、今回、苦しい状況から逃げなかったことで

「これからの自分」を見失わずにすむのではないでしょうか。

 

ただ、同情すべき状況であったとしても

彼が行ったのは、相手の一生を奪いかねない危険な行為でした。

大好きな競技で人を傷つけてしまった事実は

そのまま跳ね返って、彼自身も傷つけてしまいました。

被害者の方に後遺症がなかったらしいのがせ、めてもの救いです。

 

それにしても

手本となるべき『大人たち』は

事態を真摯に受け止めているようには見えません。

いったい、どうなっているのでしょう。

こんな時にこそ、人としての真価が問われます。

 

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