2018.08.15あかちゃんのこと

夜泣きの原因~その2~

生活リズムの乱れ以外に

もうひとつ、夜泣きの原因となるのが

「寝かしつけの習慣」

と言われています。

赤ちゃんを寝かしつけるための方法は、いろいろあります。

  • 抱っこでゆらゆら
  • トントン
  • 添い乳・添い寝
  • ベビーカーや車に乗せる
  • 音楽を聞かせる
  • 子守唄を歌う
  • ビニールの音などを聞かせる
  • 眉の上や耳など体に優しく触れる
  • 哺乳瓶やおしゃぶりなどを口にくわえさせたまま寝かせる

 

実は、これらのやり方の多くは

「不適切な条件づけ」

だと言われています。

「おっぱいをくわえないと眠らない」

「抱っこしないと眠らない」

何気なくやっている寝かせつけの習慣が

実は、夜泣きを引き起こす原因となるというのです。

 

それって、どういうことでしょう?

不適切な条件付け(寝かしつけ)とは

「眠くて泣く」という赤ちゃんの行動に対して

毎回すぐに、たとえば

「抱っこ」や「授乳」という結果を与えて

「泣く」という行動を強化すること。

 

これは、報酬や嫌悪刺激(罰)に適応して

自発的にある行動を行うように学習する

行動心理学の「オペラント条件づけ」という理論で

最も有力な夜泣きの原因の説明とされています。

出典 小児の睡眠問題に対する行動科学的アプローチ

 

赤ちゃんは眠りが浅い上に

ひとりで眠りにつくことが上手ではないので

「眠いのに眠れなくて」

泣いてしまうことがよくあります。

毎回、抱っこや授乳で寝かしつけると

「眠い時は、泣けば抱っこや授乳で眠ることができる」

と、赤ちゃんに学習させることになります。

 

「いつもと同じ方法で寝かしつけて欲しい」

という赤ちゃんの欲求(泣き)に対して

音楽を流す程度なら、そう面倒ではないかもしれません。

でも、たとえば

「立ち上がって抱っこで揺らしながら歩き回る」

というような、負担の大きいやり方が習慣化していれば

特に、親も眠い夜間や

赤ちゃんの体重が増えてきた時に

毎回それをすることは、かなり苦痛です。

しかも、赤ちゃん自身は

「自力で眠りにつく」という方法を

学習するチャンスがありません。

 

では、抱っこはしない方がいいのでしょうか?

 

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