2017.03.28おかあさんのこと
ちゃんと動けてますか~?
昨年の12月から
医療法人 榎本産婦人科で
骨盤ケア外来を担当しています。
妊娠中の方が53名
産後の方が13名
延べ66人の方が、骨盤ケアを受けて下さいました。
昨日、来院された、妊娠37週の経産婦yさん
トコちゃんベルトを使っています。
「恥骨と腰が痛い」という訴えです。
どんな時に痛みますか?
➡寝返りする時痛い
振り向きや前屈・後屈などの動きをしてみるとどうですか?
➡やってみる
➡大丈夫。特に痛くない
恥骨のずれがないかどうか確認してみます。
➡左側が少し下がっています。
&足の内転の動きにも可動制限がありました。
まず、恥骨のずれを調整します。
➡動きの範囲の制限がなくなりました。
次に、したことは、寝返り体操。
「寝返りなんて、赤ちゃんもやってる。簡単やん」
と思いますよね。
ところが、実際、やってもらうと
「え?え?ええ~っ?」
という感じで、寝返りがうまく出来ない方が
意外と多いんですね。
仰向きに寝ている時
重力は体の背面にかかります。
横向きに寝ている時
重力は体の側面にかかります。
寝返りをする時、その重心移動がスムースに出来ないと
無理な負担がかかって、腰が痛かったりします。
yさん、左側への寝返りがうまく出来ませんでした。
やや、ぎこちない動きではありますが
右側への寝返りは出来ました。
まだ重症ではありません。
まず、右寝返りを繰り返してもらいます。
(合理的な体の使い方を説明しながらやりますよ~)
「苦手なことを頑張って克服」
ではなく
「得意を伸ばす」
操体法のアプローチで
まず、先に、自分がやりやすい動きを多めにやります。
何回かやっていると
ぎこちなかった動きが、どんどんスムースになっていきます。
右側への寝返りが、するする出来るようになったので
今度は左側に寝返りしてもらいます。
あら、不思議!!
最初にやったときよりも、ずいぶん簡単に寝返りできました。
そこで、いつもは痛く感じる、という動きをしてもらうと
➡「全然、違う~」
➡「いつも、これが痛かったのに、痛くない」
➡困っていた痛みがなくなりました。
骨格の歪みによる痛み
運動不足、体力不足、筋力不足が原因の痛み
その他、いろいろな痛みの原因があります。
痛みのある場所=原因とは限らないところが
人体の妙でしょうか。
今回のyさんの場合は
まず、恥骨のずれ+体の使い方にアプローチすると
症状が改善しました。
そのあと、左にずれていた仙骨のほか
全身の調整と、セルフ体操の方法を一緒にやりながら説明。
調整して痛みがなくなっても
引き続き、セルフ体操は欠かせません。
自覚症状がない方でも、セルフ体操は必須です。
毎日、時間を作って、体を動かして下さいね。